まだまだ仕事納めになりません(笑)今日も都内でレッスンでした。アンサンブル見つつ、フルート見つつ。。。
 さて・・・管楽器の両手の使い方が何故今のようになったのかは分かりませんが、左手の方が運指的には大事な役割を果たしています。世の中右利きの方が多いのに・・・私も右利きなので、左手の不自由さには辟易しています
 人間の指の中でも、薬指小指は特に不自由です。しかし左手のこの指たち、よくバラバラに使う指なんですよね。子供の頃は気にならなかったんですが、やはり20代に入ってからは少しずつ動きが悪くなるのが分かるようになりました・・・これは練習不足のせいで片付けられることではありません。本当に指が難しくて詰まるときは、大概この2本が運指に関わっています。

【チェック】
①3オクターブ目のEs-F(ミ♭-ファ)をできるだけ速く
②3オクターブ目のF-A(ファ-ラ)をできるだけ速く
③3オクターブ目のD-Es-F-Es(レ-ミ♭-ファ-ミ♭)をできるだけ速く

・・・スムーズにできますか?①では左手の薬指を残して中指と小指を動かせましたか?②では中指と薬指がうまく交代できましたか?③は①の応用編です。小指が独立して動きますか?
 出来た方は問題なし。動かしづらかった方は、左手の在り方を再検討…というより感覚を修正しましょう。

指がうまく動かない、速く吹けない時、原因はいくつかありますが大きくは2つかなと思います。

①指の動かし方を脳が正確に把握していない
②手の形が不自然

 ①の問題に関して、これは一種の練習不足もあると思いますが、練習の仕方の問題でもあります。人間の運動には右脳のコントロールが欠かせません。右脳は体の動きをイメージするという大事な役割をします。スポーツでもそうです。「練習する」とか「さらう」というのは何が目的かというと、指の動かし方を脳に正確に覚えさせることです。そのためにゆっくり吹いたり、付点のリズムをつけて練習したりする訳です。
 指は降ろすよりも上げる動きが苦手です。さらに、同時に上げる指が多ければ多いほど苦手です。もっと言えば、同時に上げる指が隣り合っていない方が難しい。先ほどのチェック①が良い例です。そういう箇所で、どの指とどの指を同時に離すのか、などという細かいところを、ゆっくり吹きながらちゃんと脳に教えてあげます。脳と末梢神経がリンクしてきた感じがあったら、初めてテンポを上げることができます。
※追記(2015.9.24)※
難しいパッセージを「ドレミ」で声に出して歌いながら、指だけを動かす練習がオススメです。

 ②の問題は文字で書くのが非常に難しいのですが、まずベースとして、手を体の横にぶらんと垂らした時の形を、楽器を構えた時にも維持すること。手の平にはその時の自然な窪みがあるといいです。つい左手の薬指や小指は伸びきってしまうのですが、手のひらの窪みを意識すると改善するかもしれません。
 もう一つ挙げられることとしては、左手の親指の使い方。私自身は指紋の渦巻きがあるところではキィを触りません。人差し指側の側面で触れています。親指で楽器を握ってしまうと、他の指もスムーズに動かせなくなります。
 手の形は人それぞれなので、一概には言えませんが、少しは参考になるのではないかと思いますやみくもに時間をかけて何度も吹くのではなく、目的をもって効率的にさらいましょう