大変ご無沙汰してしまいました
 3月はオーケストラの本番のため土日も練習、合間にレッスン…という感じでなかなか更新できませんでした。
 今日は私が最近日々考えていることを書こうかと思います。オーケストラでも室内楽でもソロでも、やはり音色の良さは技術やら何やらよりもとても大切です。良い音色と一言で言っても、その基準は人によって違いますし、そもそも基準なんてあるのかという…良いなと思えば良いし、それが吹く人・聴く人で共有できたら最高です。
 ただ一つ、良い音の要素として言えるのは「倍音」のことだと思います。例えば「ド」の音を出します。聞こえる音は確かに一つの「ド」なのですが、実はそれより上の音が小さく同時にいくつも鳴っています。この聞こえないくらい小さな音たちが「倍音」と言われているものです。一つの音を鳴らした時に含まれる倍音は決まっていますが、いくつくらいの数の倍音が含まれているか、またそれらがどういうバランスで含まれているのかというのは楽器によって違います。なのでフルートとオーボエは違う音がするのです。
 そしてフルートも吹く人によって音色が違いますよね?それは人によって鳴らした時の倍音バランスが違うからです(それだけではないと思いますが、その影響は大きいと言えます)。フルートの個体差でも多少変わりますが、それよりも個人差の方が大きいです。倍音がどういう組成になるのかというのは、その人の体格、骨格、歯並び、口の容積・・・いろいろな物理的な要因が絡んでくるでしょう。
 今日はその個人差の話ではなく、同じ人が吹く場合に倍音のバランスをコントロールするにはどうしたらよいか、という話です。
 オーケストラで吹く上でよく考えるのは、他の楽器の音にどう溶け込むか、ということです。フルートだけがぴーーーんと聞こえてくるということがありますが、これはオーケストラの全体のバランスとして良くありません。フルートはオーケストラの最高音域を吹いていますから、オーケストラの音色を決めてしまうと言っても過言ではありません。フルートが暗くなると全体も暗くなりますが、フルートが明るいと全体もぱっと明るくなります。…他の楽器から自意識過剰と言われそうですが、私はそう信じています(笑)
 どんな音がオケに溶けやすくて良い仕事をしやすいか。私もまだ日々研究しており今後意見が変わるかもしれませんが、現時点で、これまでの経験や頂いたアドバイスから推察するに、やはり倍音のバランスが良い音はオケを包み込むような音色になります。バランスが偏っていると全然聞こえなかったり、フルートだけ硬くて突き抜けるような音になってしまいます。

続きを読む