湘南茅ヶ崎のフルート教室

茅ヶ崎在住のフルート奏者の徒然日記
レッスンのこと、演奏のこと、その他もろもろ

2016年06月

 最近のレッスンでの出来事。吹奏楽部で吹いている中学生が、なんだか吹きにくそうでした。短い音は良い響きなのに、長いフレーズになるとなかなか響かない状態。何故だろうかと考えていて、何となく「部活で何か言われたの?」と聞いてみました。すると、「肩もお腹も、動かしてはいけない」と教わったと言うんです。なんだってー!?笑
 ちょうど指揮を振っている学校の子達にも、呼吸についての話をしようと思っていて、いろんな事を調べているところだったので、「肩もお腹も、動かしてはいけない」と聞いて驚きました。実際にそれを教える様子を見たわけでは無いので、そこにどんな意味や目的があるのかは分かりません。思い返すと、むかーし自分が吹奏楽部に居た頃はそんな事を言われた事があったなぁと思いますが、もうそういう時代ではないと思っていました。。。

 むしろ、肩もお腹も動いて良いんです。そして無理に「動かす」必要もなく、動く事を許し、動く事を感じるだけで充分。何故なら、楽器の演奏のために通常より多くの空気を取り込む場合、効率よくできた時は肩もお腹も動くものだからです。
 まず肺の一番上はどこまであるか知っていますか?みなさん鎖骨を触る事ができると思いますが、それよりちょっと上まで肺の先端は達しています。思ったより上まであるのです。そして肋骨の下の方まで肺が入っています。結構大きいです。ちなみにペタンコではなく、立体的で厚みもあるので、背中側の肋骨に沿って、脊椎より後ろまであります(→背中に息を入れる、というのは的を射ています)。
 最大限息を取り入れた時、鎖骨の上まで空気が入ってくるはずなので、肩を上げないように頑張ってしまうとそれを妨げることになります。肋骨や背骨の動きによって息をする事ができますが、腕や肩周辺の骨もそれと連動するのが自然なので、肩周りや首周り、背中など何処かに無理な力をかけていると息を吸えません。
 そしてお腹を固めることも非効率的です。いわゆる腹筋は、息の吐き方をコントロールしています。たくさん吐いたり、少なめに吐いたり、吐かないで止めたり。柔軟に動かせます。しかし、息を吸う時には解放してあげる必要があります。肺に息が入ると膨らみ、その分横隔膜の下にある内臓を押します。腸の前には骨はありませんよね?押された内臓が骨の無いお腹のところに出てくるのです。筋肉を使ってお腹を前に出す訳ではありません、勝手に押し出されてくる。腹筋をずっと固めたり、無理に腹筋を使うことは、この動きを制限することに繋がります。放っておけば良いんです。

 これはナントカ呼吸とかではなく、普通の人間の呼吸の話です。お腹も動くし胸部も動く。じゃあ腹式呼吸とか胸式呼吸って何なの?と言われそうですが、十数年楽器を吹いてきて今思うのは、○○呼吸的なものはもうどうでもいい(笑)そういう事を思えば思うほど吸えないし吐けない。理想は、何にも考えないでも空気がちゃんと循環して、自然に演奏出来ること。
 と、私は思うのですが皆さんいかがでしょう…??

 最近吹奏楽部で指揮を振るようになって、必要に迫られクラリネットを始めた筆者(笑)今日もネットでリードを注文…。何て大変な楽器なんだと思うと同時に、自分がフルートを始めて今に至るまでのことを思い起こしたりしています。
 私は両親を含め、親戚や身の回りに木管楽器を吹く人がとても多かったので、子供の頃から大人の音を聴いて育ちました。大学でも周りに良い音を出す人がたくさん居た。なので吹いたことのない楽器でも、良い音だなーと思ったり、こういう響きがする楽器なんだな、というイメージを持っています。やはりその中でもフルートは一番よく聴いてきましたが。
 なのでクラリネットは初心者でも、子供達とは違うスタート地点から始められるような気がします。まだまだ自分の音にうぇーっとなる事が多いのですが(笑)、それはクラリネットはああいう音が鳴るはず、という目指すイメージがあるからです。それがないと、そもそもうぇーっとは思わないし、自分の音に対するこだわりはそこで止まってしまう。
 ついついアウトプット…吹いて音を出す事に囚われてしまいますが、基本に立ち返ると、いかに響きの良い音を聴いてきたか、つまりインプットが大事です。そしてそのインプットの精度も高ければ高いほど良い。カメラの解像度にたとえて分かりやすく書かれている本(音楽書ではない)を見た事があります。より鮮明に音色を聴き取ることが出来れば出来るほど、自分の音色に対するこだわりも生まれてきます。
 聴力に個人差はあるのでしょうが、まず聴こうとする事です。大人になってから、フルートの音色に憧れて始めようと思ったんです、というアマチュアの皆さん。やはり子供たちに比べると運指を覚えるのに苦労したり、うまく持てるまで時間がかかったりします。しかし、最初のきっかけになった「きれいな音」のイメージがあるからなのか、素直な良い音で吹く方が多い気がします。

 そんなことを思いながら、今日も合奏頑張ります。

 親不知休暇を終えまして、先週末辺りからお仕事再開しました まだ患部に違和感が残りますが、だいぶ気にせず暮らせるようになってきました。歯は大事にしなければと痛感しました。昔大変お世話になった某オーケストラ主席の先生に、突然「歯周ポケット磨いてる?」と聞かれたことがあります(筆者高校時代)。入れ歯になるとさすがに吹けなくなるらしいから大事にしなさい、という話を今でも覚えています。皆様も是非口内環境には気をつけてくださいね。さすがに抜いて4、5日くらいは吹けない・・・というか縫った場所があったりすると、吹くときに圧がかかって血が出ます・・・(でました笑)。
 何日か吹けなかったのでどれだけ鈍ったかなと心配しましたが、案外音色にはそれほど支障が出ず、どちらかといえば指の動きが鈍りました 絶賛リハビリ中です。久しぶりに吹くときには特に、息のスピードや量に注意しないといけません。唇の周りの筋肉はあまり使わないで吹くのが理想だと思っているので、その辺よりも息を支える筋肉がだらけてしまうのが問題かと。うまく鳴らない気がすると、人間無意識にたくさん息を吹きつけようとします。しかしこれは逆効果なので、大きな音を出そうとせず、息を速く使いすぎないように気をつけながらリハビリすると良いです

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 さて本題ですが、楽器の角度について。私は恐らく、一般的な教本に書かれているセッティングの仕方はしていません。よく見かけるのは、歌口の中心と胴部管のキィ(左手中指)の真ん中を合わせるやり方。私ももっと若い頃は、それを忠実に守らなければいけないものだと思っていました。しかしこれは左手人差し指の付け根が痛くなったり、下唇の下の歌口が当たるところが痛くなったり滑ったり、自分には良いことがないのにも関わらず、これで吹けるようにならなきゃプロになれない!・・・というほどじゃないのですが、これでやるしかないのだと信じていました。ゴールウェイも本に書いていますからね( 3点支持として)。
↑(写真1枚目)一般的な3点支持の様子。オフセットの左手薬指のキィを除く胴部管のキィが天井を向いている。


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 しかしある時「ロックストロ・ポジション」というのを雑誌で目にしました。これは歌口の向こう側のエッジを胴部管のキィ(左手中指)の真ん中に合わせる・・・つまり一般的な3点支持の合わせ方よりも相当頭部管を自分側に傾けてセットするのです。構えると、胴部管のバーが高い場所に来て、キィがお客さん側に向くことになります。このセットの良い点は、楽器が手前に転がらないので非常に安定するということ。しかし一方で、左手首がかなり反る感じになるので、速いパッセージでちょっと不自由です。


↑(写真2枚目)ロックストロポジションの様子。3点支持に比べると著しくキィの角度が違う。楽器が手前に転がらないのでとても軽く感じるが、左手の機動性に支障が出る場合も。


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 現在の私は、この3点支持とロックストロ・ポジションの間くらいの感じでセットしています。頭部管の角度というよりは、両手をどのような角度で支えるのが楽か、というのを探ります。そしてそれに合わせていい音の出る角度に頭部管を刺す、という順番です。右手の親指があまりお客さんの方へ行ってしまうと、また楽器が自分側に転がりやすくなるので、なるべく自分寄りの楽器のお腹に親指を当てるのがオススメ。間違ってもこの親指で楽器を押すことのないように。押さなくてもちゃんと支えられます。


↑(写真3枚目)現在の筆者の構え方

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←(写真4枚目)よく見る構え方。これは結構辛いと思います。。。


 最近のレッスンでも、両手をかなり自分側に傾けて(頭部管を外向きにセットして)吹いている方がいました。それで問題ないという話だったのでそのままになっていたのですが、顎の下が滑りやすくて吹きにくいという事象があることが判明し、上記の構え方を試してみたもらったところ、別人のような響きになりました。なにしろ吹きやすい状態作りというのは大切ですね。。。文章だとうまく伝わらないかもしれませんが、音色や顎滑り・手の状態にお困りの方は是非お試しください
 もちろん吹ければなんでも良いと思います。3点支持にもロックストロポジションにも良い点があります。自分の手や音色と相談しながら、自分に最も合った角度を見つけましょう。
 

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