湘南茅ヶ崎のフルート教室

茅ヶ崎在住のフルート奏者の徒然日記
レッスンのこと、演奏のこと、その他もろもろ

2018年03月

 昨日は、記念すべき初めての発表会を開きました。いつかはやってみたいと思いながら、自分はまだまだ講師としてひよっこですし、小さい個人の教室でどれほどの生徒さんが出たいと言ってくださるのかも分からず、発表会を開くなんていうのはもっともっと先のことだと思っていました。しかし、蓋を開けてみれば大半の生徒さんが参加してくださり(ギリギリまで嫌がっていた方もいましたが笑)、部屋いっぱいのお客様に聴いていただける会になりました。
 日程調整、会場確保、打ち上げ会場探し、選曲・編曲、アンサンブルのチーム分け・合わせの日程調整、チラシ・プログラム・曲解説・タイムテーブル作成・・・このような事務的な作業は、学生時代から今までの経験の中でやっては来ていたので、時間はかかりましたが苦ではありませんでした。学生のうちに、演奏会のインペクやプログラムノートの原稿書き、チラシづくりなど、何でもやっておくものだなとつくづく思いました(笑)
 大変だったのは、発表会までの日々のレッスンで各生徒さんの演奏を仕上げていくお手伝いや、自分のピアノ伴奏の練習、アンサンブルのレッスンでした。ソロだけの発表会でも良かったかもしれませんが(私自身が参加してきた発表会はソロだけでした)、フルート同士のアンサンブルの楽しさにもぜひ触れて欲しいというのは常々思っていたので、挑戦でしたが全員アンサンブルにも参加してもらいました。フルートなどの楽器は、一部の無伴奏作品は置いておいて、誰かと一緒に演奏するのが基本です。私も、オーケストラなどでのアンサンブルを通じて、たくさんの仲間に巡り会ってきたので、生徒さんにも今回のことを通して、フルート仲間の輪を広げて欲しいという想いがありました。
 とか言いながら、アンサンブルはチームのメンバー全員が集まってのレッスンがなかなか組めず、当日やっと全員揃うチームもありましたので、もうちょっと計画的に練習を組まないといけなかったなと反省しています・・・。しかし本番はどのチームも私の想像をはるかに上回る、素晴らしい演奏をしてくださり、皆さんの底力と努力には本当に頭が上がりません。フルートってこんなに素敵な楽器だったんだ、と再認識した瞬間でした
 ソロのステージでは各々緊張の中での演奏でしたが、それぞれの生徒さんが持っている音楽や心が全面に出ていました。みなさん本番に強いです・・・。真摯に向き合う姿を私も見習わなくてはと思いました。
 子供の頃に楽器を始めて、これまでにそれはそれは色々な場面がありました。初めてピアノを人前で演奏した日、フルートに出会った日、初めてコンクールに出た日、吹奏楽部の仲間とアンサンブルコンテストで勝ち進んだ日、大学に合格した日、コンチェルトのソリストを任せていただいた日・・・一方で思うように吹けずにやめた方が良いのではと思ったこともありました。フルートの先生を始めてからも、仕事は手探りでしたし不安だらけでした。しかし、昨日の発表会では皆さんの素敵な演奏に感動しましたし、私自身も温かい人々に囲まれて音楽ができ、これまで音楽をやってきて最も幸せな1日になりました。
 ご出演くださった生徒の皆様、伴奏のお手伝いをしてくださったピアニスト、録音・撮影をしてくださった方々、そして応援に駆けつけてくださったお客様・・・全ての方々に心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。そして、これからもどうぞよろしくお願いいたします

 最近、音楽界隈でもにわかに認知度が上がってきた「4スタンス理論」たるものがあります。私も某フルート奏者のツイッターを拝見していて知りました。正確には随分前に、キムタクが「4スタンス理論」を提唱するトレーナーさんとロケをしていたのを見たことがあり、これはスポーツをやる人にとっては大事なことだなぁ、楽器にも関係ありそう、と思った事を漠然と覚えています。そして最近、関係大アリだという事を実感しました。
 とても雑な言い方をすると、体の使い方には4通りあり、一人一人生まれつきどれかに決まっているそう。なのでホームランバッターの松井秀喜と職人的なヒットを打つイチローは、バッティングフォームも戦闘スタイルも違うのですね。手首の使い方一つ取っても人とは真逆だったりするのです。
 学生の頃、自分は本当に無理して吹いていたなと思います。 あちこち痛めることもありましたし、なかなか体は楽にならず、しかしそれが普通だと思っていました。努力が足りないんだと(笑)どうしたら音色が綺麗になるか、どうしたらもっと指が回るか、その答えを探して色々な教則本を読んだり、色々なプロ奏者を観察したり・・・。しかしある時気づきます。モイーズも、ランパルも、ゴールウェイも、パユも・・・みーんな構え方・演奏スタイルが違います。でもそれぞれ一流の演奏家です。この辺りで、結局はそれぞれにあった吹き方で良いんじゃないかと思うわけです。すると疑問なのは教本。教本に書かれていたり写真で示されている構え方って、一体誰に合っているの??と。はたまた、これまで習っている先生の吹き方を真似してきたけど、それって自分には合っていたのだろうか??と。 
 おそらく私の場合は、合っていたり合っていなかったりしていたのだと思います。特に最近、ある方に色々とアドヴァイスをもらうと、どうも調子が悪くなるということがあって、その方の演奏スタイルを改めて観察してみたんですね。すると手首は猫のように丸めた感じで、楽器もかなり内向き、胴体も少しひねったりしていました。そして私もそのようにアドヴァイスを受けてやってみたことがありましたが、肘が痛くなったり、余計力みが出たりして、自由に吹けなくなってしまいました。「4スタンス理論」の本を購入して独学した結果、私の手首は手の甲を腕の方に近づけるよう沿った方が自然で、上半身もひねったりせず両足にどっしり乗せた方が良いらしい、ということが分かりました。つまり、恐らくその方とはスタンスが真逆だったのです。
 もちろん今より楽に吹けるようにしてあげたい、という善意でアドヴァイスをくださっていたのだと思いますが、体の使い方が違う人に自分の使い方を勧めることの危険性を身をもって知りました。しかし、こういうことは本当によくあることなのだと思います。 
 現在は主に指導する立場になっているので、この「4スタンス理論」を知ってから、教える人によって相手の才能を伸ばすこともできるけれど、壊すことだって簡単なのだと痛感しています。同じスタンスの生徒さんなら良いのですが、違うスタンスの方も絶対いらっしゃいます。私は歌い込みたい時に体を上に伸ばしたいタイプなのですが、逆に沈みたい人もいる。私は首を自由にしておきたいのですが、首を体の軸の一部としてしっかり意識した方が良い人もいる・・・当たり前のようで案外知られていなかった事だと思います。
 吹奏楽の現場は子供達が集まっています。大人よりも体が柔軟な分、合っていないことを押し付けられてもある程度順応できてしまうという恐ろしさがあります。しかし大人よりも自然体に近い状態を知っているはずなので、よっぽど非効率な演奏の仕方をしていなければ、すぐに指摘しないで注意深く見守るということも時には必要なのかもしれません。
 もともとレッスンでは自分の吹き方を押し付けないようにしてきたつもりですが、最近は自分と相手はスタンスが違うかもしれない、という前提で見るように心がけています。スタンスが違えば、好む演奏スタイルも違ってきます。自分好みではない音楽をしているなと思っても、まずはそれを尊重する。それがあまりに不自然だったらテコ入れするけれど、それも良いなと思ったらそのままにする。
 研究し始めたばかりなのでまだまだ学ばなければなりませんが、まずは自分の体で効果が出てきたので面白くなってきました

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