フルートは顔を左に向けないといけないので、首の角度は悩みどころです。これも4スタンス理論のセミナーで体験したのですが、頭を高くした方が良いのか、俯き気味の方が良いのか、人によって違うようです。
 試しに頭の位置を色々変えてみて、首の可動域をチェックしてみてください。私はちょっと俯くくらいにすると左に向いた時にストレスが少ないです。頭を高いまま左を向くと突っ張った感じになります。もちろんタイプによって違うのですが、それを細かく書けるほど熟知していないので、ここでの言及は控えます・・・。いずれにしても首を柔らかい状態で左に向けないと、両手の位置が体の右の方に行ってしまってコントロールが難しくなるので、いかに首を左に持ってくるかは結構重要です。

 薄々わかっていた事ですが、4スタンス理論によれば、いわゆる「良い姿勢」は楽器には「悪い姿勢」である可能性が高いのです。「背筋を伸ばしましょう」、「顔を上げましょう」、「指を曲げましょう/伸ばしましょう」、「顎を引きましょう」などなど…。背筋を伸ばしすぎるのはどちらにしてもあまり良い影響がなく、顔の向きや顎の引き具合、指の扱い方などは人と違っても良いという事です。
 椅子の座り方も、前の方に座りなさいと教えるのが一般的だと思いますが、深めに座る方が良い人もいます。今日指導先の高校生がピッコロの音色で悩んでいたので、試しに深く座ってみたら?と言ってみたところ、その方が良かったんだそう。長年の常識や自分の奏法にとらわれてはいけないのですね…これが本当に難しい。
 深く座りたい人は、指もあまり曲げずに使いたい傾向のようです。逆に私のように前の方に座りたい人は、指は曲げ気味の方が良さそう。かといって、無理に曲げる訳ではありません。あくまで心地よいかどうかを大切に。今後もっとより多くの生徒さんを観察し続けていきたいと思います

 自分が動きやすくて心地良いことが最も大事で、「身の回りの上手な人がそうやっているから」という理由だけで真似するのは危険です。もちろん合えばどんどん真似して良いのですが。例えば、A1の可能性が高い私が、B2と言われているパユの動きを完全に真似しようとすれば、自分の身体をおかしくする事間違いなしです。最近パユの話も書いていたと思いますが、私の中では「あんな風に自由に吹きたいな」という所で止めています(笑)
 知れば知るほど面白い人間の体…。今までも自分が苦労しましたし、まだ克服していない事もあります。自分の身体のことをもっと知らないといけませんし、人の力を借りて初めて分かる事もまだまだあるのだなと思います。自分がもっと進化するため、そして関わった人たちにも進化してもらうために、日々研究です

(しかしブログの記事がだいぶ増えてきて散らかってきてしまいました・・・記事を探しづらくてごめんなさい カテゴリーをもう少し細かくした方が見やすいかもしれないですね・・・今後検討していきます)